2015-08-09 受動的報連相から能動的報連相へ

おそらく多くのビジネスマン、ビジネスウーマンの方は新人時代に上司や先輩社員から「報連相」をするようにと指導を受けたと思いますし、いま現在においてもそう指導している職場も多いことでしょう。

文字通り「報」は与えられた任務の結果などについて知らせることという「報告」。

命令に基づいた現状報告。

「連」は関係者に情報などを知らせることという「連絡」。

その時々に発生した事実を共有するということですね。

そして、「相」は物事を決めるために上司や先輩社員の意見を聞いたり、話し合ったりすることという「相談」です。

この「報連相」がビジネスにおいて重要だということにボクも同感です。

しかし、様々な職場で管理者に話を聞いた時に、この「報連相」に関して違和感を感じることがあるんです。

それは「報連相」がうまくあがってこないという管理者の嘆きにも近い不平・不満を耳にするときです。

この管理者によく話を聞くと、共通しているのが、「待ち」の姿勢です。

しかし、時代の流れとともに私たちを取り囲む環境は大きく変化しており、情報共有の手段も変わってきています。

手書き文書からファックスへ、その後メールへ、そして今やSNSへ。

固定電話から携帯電話へ。

つまり情報の流通スピードも速くなっています。

最近の管理者は、プレイングマネージャーの割合が多くなっており、部下管理に割ける時間が限られてきています。

そんなマネジメントを取り巻く環境が変化しているので、我々のマネジメント手法も変化が必要です。

部下からの「報連相」を待っていてはいつまでたっても自分が求める情報を得ることはできません。

これからは能動的にマネージャー自らが部下へ「要求」する必要があります。

こういう情報の「報連相」をしてほしいと。

要求しないと不要な情報処理に時間をとられ生産性を落としてしまう可能性も高まります。

元スターベックスコーヒージャパンのCEOを努められた岩田松雄さんも『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』でこう言っています。

「リーダーの方から部下の意見を積極的に聞く」と。

「実際のところ、部下も話をしたいと思っているのではないか 〜中略〜 ここで問われてくるのが、リーダーの姿勢なのです。もとより部下は話をしにくいのです。だからこそ、リーダーの側から近寄っていく必要があるのです。」

そうなんです。部下も話をしたいと思っているのです。

時代は変わりました。

管理者の方で「報連相」がうまくいっていないという方は、是非ご自身の方から部下に話かけて、情報を「要求」してみてください。

きっと部下はよろこんで要求された情報を共有してくれると思います。

ではでは。