2015-06-19 東大阪をブラ旅して司馬遼太郎記念館にお邪魔してきました
東大阪での仕事が思っていた以上に早く終わったので、ちょっとブラ旅することにしました。 しかし、いくら時間があるからといってもここは東大阪。 製造業を中心にした中小企業の街です。 まわりを見渡せば、会社、会社、会社・・・。 はてさてどこに行こうか、大阪市内に向かってテクテクと歩き出すか、それとも逆方向の生駒の方へ向かうか。 そう考えていると、目の前に東大阪市役所の庁舎がそびえたっていることに気づきました。 そうだ!こういう庁舎の上は展望フロアになっていることが多いので、そこへ行ってみて、どこに向かうか決めよう、と考えました。
東大阪市役所庁舎は22階建てで、想定した通りに最上階が展望フロアになっていました。 エレベーターで22階に行くと、ほとんど人影がなく静まり返っていました。
そして、窓の展望フロアに出てみると、いや〜すばらしい眺望でした。 こちらは生駒方面。 生駒山山頂に雲がかかっています。 真ん中に見えるのは阪神高速です。
こちらは大阪市内方面です。 真ん中左寄りの大きなビルがアベノハルカスです。 こうやって見るとさすがに大きいですね。
そしてこれが八尾(南側)方面です。
この南側の展望の案内板があるのですが、そこに司馬遼太郎記念館の位置が記されていました。 この写真では右奥の方角になります。 司馬遼太郎記念館までの距離をGoogle Mapで調べると徒歩40分。 けっこう距離あるなぁ。 でも有酸素運動として丁度いい所用時間なので、思い切って徒歩で行くことにしました。
★★★
東大阪市役所庁舎から司馬遼太郎記念館までは途中あまり見るものがなく、ただたんに黙々と歩くだけでした。 唯一の発見が、途中で第二寝屋川なる川を見つけたぐらいです。 寝屋川といえば寝屋川市にある川ですが、それに第二の寝屋川があるとは知りませんでした。
近鉄「八戸ノ里(やえのさと)駅」を通り過ぎて、司馬遼太郎記念館までは5分ぐらいです。
八戸ノ里駅からは所々に案内板が出ています。
これとか。
こんなのとか。
そうすると、住宅街のなかに司馬遼太郎記念館が現れます。
この記念館は、8,400件もの個人、企業、団体からの募金によって建設されたそうです。
さっそく中へ入ってみます。 入館は大人500円で、自動販売機でチケットを購入します。 ちなみに、中学生・高校生は300円、小学生は200円です。
チケットです。 しっかりとした厚紙で作られています。 シンプルで良いデザインですね。 上の半券は持って帰ることができます。
門(入口)から母屋まで緑の小径が続きます。 なんでも司馬遼太郎は雑木林が好きだったとこで、それで作られたらしいです。
小径を歩いていくと司馬遼太郎の書斎が見えてきます(中には入れません)。 ここで数多くの作品が生み出されたのかと思うと感慨深いものがあります。
館内には小庭があって、そこで猫がくつろいでいました。 意図的な演出ではないですが、なんかイイ感じです。
小庭には花供養碑がありました。
そして記念館です。 ご存知の方も多いと思いますが、ここは安藤忠雄の設計によるものです。 ここから先は安藤ワールドです。
記念館入口に続くゆるやかなカーブの通路。 先の見えないことが逆に期待を膨らませます。
さらに続く。
残念ながら館内は撮影禁止なので、写真はここまでです。
記念館はTVや雑誌でも取り上げられているので、見た方も多いでしょう。 恐ろしいほどの蔵書の数です。 それが天井まで数メートル。 知性の渦に巻き込まれたような感じを受けます。
そして、記念館内にホールがあって、司馬遼太郎にまつわるショート映像が決められた時間に流されています。
更に驚いたのは、記念館の天井に坂本龍馬の影が! コンクリートのシミで偶然できたものだと思いますが、それにしてもまさに坂本龍馬! これから行かれる方は是非。 記念館の奥の天井です。
★★★
思いつきの行動だったわりには充実したブラ旅でした。 以前から行きたいと思っていた司馬遼太郎記念館にも行くことができました。 記念館のなかにはご年配のスタッフが多数いらっしゃって、立ち話をしたところ、皆さんボランティアの方らしいです。 ボランティアスタッフに登録されている方がなんと250名もいらっしゃって、交代で記念館の運営を支えていらっしゃるとのことでした。 そして、話をしていると「先生はほんとに運のいい方でねぇ」とか司馬遼太郎をすごく好きなんだなぁということがひしひしと伝わってきました。
ボクが記念館の写真を撮っていると、スタッフの方が「皆さんこの表札を撮られますよ。本名が書いてあるので」と教えてくださいました。
大阪が生み出した偉人に感謝するブラ旅で、いい一日でした。
ではでは。